N/OH

2021/03/04 19:54

N/OH - LEDGE. #03

ノウレッジ・ノウの心得。


ノウレッジでは、わたしたちのこだわり、気にかけていること、好きなもの、会いたいひと etc.を紹介していきます。そこになにか、「こたえ(答え・応え)」があるのではないかと思っています。相互作用、情報伝達、意思疎通。私たちの作品は、さまざまなものごととの「反応」でつくり出される揺らぎのようなもの。その揺らぎの「素」をノウレッジで表現できたらと考えています。

 

 



BOTANIZEの横町健さんと語り合った[N/OHのいまとこれから。]



[ Vol.2 ]


今明かすNEOSHIHOをやめた理由

 

――後に志穂さんは人気絶頂のタイミングでNEOSHIHOを止めて、N/OHにブランドを転換しました。あらためて、なぜその決断をしたのか教えてもらえますか?

 

宮脇:おかげさまで、(ボタナイズ別注を)完売させてもらって、ボタナイズとのポップアップにも数えきれないくらい呼んでもらって……どんどん知名度を上げてもらって、ありがたかったんですけど、仕事がものすごく忙しくなって。ちょっと手が追いつかないというか、自分だけでは色んなことが厳しくなったんです。


NEOSHIHOの頃から(直人さんが)結構手伝ってくれていたんですよ。それでも一貫して「作る」ことは自分ひとりでやってきたけど、あまりに自分があたふたし始めたときに、本当は何が大切なのかを考えて、何かを手放してかないと、本当に得意としているものが薄れていくというか、わかんなくなっていきそうな感じがあって。ちょっと立ち止まりたかったんです。

 


手を止めることは、作れなくなるのと一緒なので、もしかしたら誰かとやった方が、私自身が私を活かすことができるのかもしれない。例えば、事務的な面だけでなく、写真を撮ってもらうことも、多方面にいろんなサポートを得意な人にやってもらおうと。

 

もともと一人で立ち上げて自分でやってきたので、そのときは同じ冠ではなく、1回初心に返った方がいいんじゃないかなと。突然っぽかったんですけど、1回閉じようと決めました。

 

――健さんは、当時の志穂さんの動きを見ながら、何か感じていましたか。

 

横町:全部本音で話すと、あのときは絶頂だったし、「え!? もったいない」って正直すげえ思った。志穂ちゃんが1個ずつやっているのがいいんだよって。でも今の話を聞いて、アートとプロダクトがどっちつかずになっちゃうのは、今まさに自分の別の仕事でも感じていて、今だからこそ心境はすごくわかる。そのまま絶頂にいてガッとやっても、後でガクンって本人が潰れちゃった可能性は高いよね。だから良かったと思う。



宮脇:多分あのままいくと、気持ちが潰れちゃいそうだったんですよ。それを誰にもうまく伝えられなくて、お世話になっていた方にもうまく説明できなくて。それは反省としてはあるんです。でも今こうやって話せたのはよかった。そう、苦しかったんですよ。

 

横町:相当勇気がいっただろうなと思うし、作り上げてきたものを1回ぶっ壊したわけでしょ。あのとき、俺は正直「志穂ちゃんマジか。やっちゃったな」と思ったの。でも、ぶち壊す勇気もすごいし、またもう1回ちゃんといいものを作っているからすごいよね。俺もそこは見習いたいなと思います。いやほんとに、これは本音。



N/OHで生まれた葛藤と進化

 

――2019年、新たにN/OHになったことで、何か意識や作風などが切り替わったところはありますか?

 

宮脇:まず個人という感覚から、みんなで作っているN/OHというチームだという感覚は強くなりました。もちろん軸はあるんですけど、方向性を相談したりしますね。

 

N/OHは「アートとプロダクトの間」をやっていけたらいいなと思っています。個人的にはアートはアートでまたできたらいいなと。NEOSHIHOのときはアートとプロダクトが両方混ざっちゃって、多分自分でも整理がついていなかった。



N/OHになったことで)ある意味、個を殺してるとも言えるし、個を生かしてるとも言える。ちょっとベクトルが違うんですよ。同じように手を動かして、似たようなものを作っているかもしれないんですけど、一歩ちょっと引いている。前よりも客観的に見ながら、自分の中にある熱を探して、それをどう出していくかを考えられるようになりましたね。

 

横町:作る側は素人だけど、サンプルをいただいたときに、やっぱ変わったなってすごく感じた。全然悪い意味じゃなくて、なんかすっきりしたというか。



宮脇:そういう意味では、削ぎ落としてます。いい意味で捉えてほしいんですけど、自分の感情を。前は自分のエネルギーだけで作っていたから。

 

横町:削ぎ落としてるよね。でも、そうしないとできないもんね。

 

マーティン:怨念が入ってたんやろね。

 

宮脇:怨念がすごくてメラメラしてたんです。今は、すーっと煙が立つように作っている。

 

マーティン:最初は迷ってたんじゃない? 僕はブランドが変わるときにチームに入れてもらったんですけど、最初はやっぱり迷っていて切れ味がよくなかった。だから、もののクオリティは一度ちょっと落ちたんやと思う。それが今は……

 

横町:今ね、またキレがある。

 

直人:これができたときに、健さんに1番に送った。これ見た瞬間、健さんだなと思って。

 




Vol.3へ続く... https://www.n-oh.com/blog/2021/03/04/195406